国際親善試合 ドイツ・レヴァ-クーゼン
ドイツ代表 2-2 日本代表
朝から鳥肌が立つほど素晴らしい試合を見てしまった。
開催国ドイツとの親善試合。ワールドカップを目前に控えた国独特の雰囲気が画面から伝わってくるようだった。
伝わってくる重圧感。それをはねのける高い使命感と集中力。プレーヤーの気持ちが伝わってくる試合ほど面白い試合はない。
5月13日に埼玉スタジアムで観戦した日本代表とまるで違う。そりゃもちろん違うに決まっている。W杯メンバーが決定する前と後では選手のプレーする目的が違う。欧州組が揃うとやはり違う。かつてロブソン・ポンテが所属したレヴァ-クーゼンに集まったドイツサポーターが作り出す、日本にとって完全にアウェイの雰囲気。これがワールドカップ3回の優勝を誇るドイツで開催されるワールドカップの前哨戦だと感じさせる。
現時点でのドイツ代表の出来がどの程度なのかは正直不明だ。守備が弱点だと言われ続けているし、ドイツにしては当たりも弱かったように思う。こんなものじゃないはずだ。だが強豪国を相手に何度もチャンスを作ることができたのは、W杯を控えたこの時期に得ておきたい”手応え”を得ることができたのではないだろう。得点は2点のみに留まったが、合宿で取り込んでいた2タッチでのパス回しをベースにした速い展開力が十分通用していた。中田英寿と中村俊輔の二人にこれほど連動性を感じたのも初めてな気がするし、ボランチとしての福西の安定感も素晴らしかった。高原はHSVでなかなか出場機会を得ることができなかった鬱憤を晴らしたのではないか。
浦和サポーターとしては小野伸二の出場が無かったのは残念だったが、チームとしての集大成を見せなければならない本大会はすぐそこまで迫っている。その直前に、サポーターと何より選手達自身をワールドカップモードに切り替えるだけのインパクトはあったのではないか。
課題も見えた試合だっただろうが、得ることのできた収穫の方がはるかに大きい試合だった。